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80歳の置時計を修理しよう 素敵な修理 その1

こってりした記事を書くあきらです
先日から予告していました戦前の置き時計です
古いだけあって、ただ分解して洗って組むだけでは終わりませんでした
そんな素敵な修理をご紹介します(長文のため3回に分けて更新します)

80歳の置時計を修理しよう 素敵な修理 その1
SマークのSEIKOSHA製です
この枠、ガラスなのですが何とも言えない不思議な色をしています

ブラックライトを当ててみました
80歳の置時計を修理しよう 素敵な修理 その1
強い蛍光を示します

この枠はウランガラスでできています
ガラスにウランが練りこんであるので紫外線蛍光を示します

昭和初期までウランガラスは普通に製造されていたそうです
戦後はウランの危険性が認知され全国的に製造は中止されました
なんだかきれいなガラス枠ということで食器だけでなく置き時計の枠などにも使われていました
この幻想的な光に魅せられてウランガラスのコレクターになる人もいるとかいないとか…

ウランなんて危ないんじゃないのか!?なんて思われるかもしれませんが放射線の被爆量は製品を一年間身に着けてレントゲン撮影一回分程度らしいですのでご安心ください

上の写真は完成して調子を見ている状態の写真です

↓お客様からお預かりした状態はこちら↓
80歳の置時計を修理しよう 素敵な修理 その1
なにやらよろしくない状態です
まず欠品している部品がないか確認します

とりあえず組んで確認です
欠品があれば組んでも正しく動きません
どうやら輪列などは問題なし、ホゾ(軸)の曲りなどもありません

しかし(一目見たときから無いのは分かっていましたが)大事なヒゲゼンマイがありません
テンプという部品にくっついているもので、外そうと思っても外せるものではないのですが…

なんか主ゼンマイの間からヒモが出ている?
あ!
80歳の置時計を修理しよう 素敵な修理 その1
なるほど!切れていますね!
きっと衝撃か何かでテンプが外れてヒゲを主ゼンマイが巻き込んでしまったのでしょう
ちなみに本来のあるべき形はこちら↓
80歳の置時計を修理しよう 素敵な修理 その1

というわけで完全にヒゲゼンマイは使用不可でしたので新しく用意する必要がでてきました

つづく(1/3)
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