スピードマスター プロフェッショナル その1


“最初に月に行った時計”
として有名なスピードマスタープロフェッショナルです
諸説ありますがその話しは置いておきましょう
手巻きのクロノグラフ(ストップウォッチ付き腕時計)の代名詞的ポジションを獲得しています
中身の機械的な話をすると今回お預かりした時計のムーブメントはcal.1861
最初に月に行ったのはレマニア社というムーブメントメーカーの機械を搭載したものでキャリバーナンバーはcal.321です
その後機械の一部を変更したcal.861を経て現行の1861となりました
三代目ですが基本設計は321の時のままです
基本設計は1960年あたりですので古いです
何が言いたいかというとすべての部品が大きくてしっかりしていて頑丈です
実用的、素敵ですね
リアルに古いものとなると錆問題がありますがそれはケースの問題になりますので置いておきましょう
※スピマスマニアではないのでボタンの形状とか文字の形とかそういった話は勘弁してください
では分解していきます

裏蓋を開けました、手巻きのクロノグラフが登場!ではありません。耐磁板です
この耐磁板、すごくいい仕事します
これがあるのとないので大違い、現代社会で磁気を完璧に避けて過ごすのは至難のワザですから
トランスパレント、裏スケなんてのも中の機械が見えてかっこいいのですがガラスには残念ながら耐磁性はないです
実用を突き進むとどうしても美観とは反対の方向に…
耐磁板を外しましょう

機械が出てきました、手巻きのクロノグラフ、機械自体の美しさがあります
ローターと自動巻きユニットがないのでクロノグラフ機構がまるっと見えるのがいいですね

ガラスがないとよくわかる文字盤の立体感
外見がよく似たスピードマスターオートマチックとの違いは大きさ以外にもこんなところにあったりします
並べるとなんか違う気がする原因ですね

偶然ですが同じような顔の文字盤が並びました
奥のオートマチックは分解掃除は済んでいますがケースの腐蝕がひどく防水対策中です
あんまり見かけない文字盤の裏側です

レバーやらなんやら外していきます

摩耗が始まっています、金属の削れた粉が油を黒く汚しています
分解掃除のタイミングとしてはとてもいいタイミングでした

アンクルまで分解しました

時計ユニット部分だけです、文字盤側が残ってますが
とりあえず全部分解できました

これらを回転洗浄にかけます
長くなってきたので組み立て編は次回に持ち越しとなります
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